【会社売却の税金】分離課税制度について

M&A（合併・買収）においては、税務が重要なポイントとなります。
この記事では、M&Aに関連する税制度の一つである「分離課税」について、
詳しく解説していきます。

1. 分離課税の概要

分離課税とは、特定の所得（たとえば株式譲渡所得や不動産譲渡所得など）を通常の所得とは別に計算し、別途課税する制度です。
分離課税制度が導入された理由の一つは、所得の種類に応じて課税方法や税率を柔軟に設定できることです。

分離課税の主な目的は、税制上の公平性を確保することです。
所得の種類や金額によって、税率や控除額が異なる場合があります。
これにより、所得が似たような状況でも、所得の種類によって税負担が大きく異なることがないようにすることが狙いです。

M&Aにおいては、株式譲渡所得が分離課税の対象となります。
株式譲渡所得は、企業の株式を売却した際に生じる利益です。
この利益は、通常の所得とは別に計算され、別途課税されます。

分離課税がM&Aにもたらすメリットは、税負担の緩和です。
株式譲渡所得が通常の所得と一緒に計算されると、所得税率が上がり、税負担が重くなることがあります。
しかし、分離課税制度により、株式譲渡所得を別に計算することで、税負担の緩和が図られます。

株式譲渡所得は、以下の式で計算されます。

株式譲渡所得 = 株式の譲渡価額 – 取得価額 – 必要経費

ここで、株式の譲渡価額とは、株式を売却した際に得られる金額を指します。
取得価額は、株式を購入した際に支払った金額を指し、必要経費は、株式取引に伴う手数料などのコストを指します。
これらを差し引いた金額が株式譲渡所得となります。

個人の方が株式を売却した場合、株式譲渡所得に対する分離課税の税率は、20.315％です。

分離課税は、特定の所得を通常の所得とは別に計算し、別途課税する制度です。
M&Aにおいては、株式譲渡所得が分離課税の対象となり、税負担の緩和が図られます。
分離課税の計算方法や節税対策を理解し、M&Aを成功させるための知識として活用しましょう。

当事務所では、会社売却に関する相談に初回無料で対応しています。
（日本全国対応　秘密厳守）

これから売却を検討する方
売却の手続きが進んでいる方
どのような方でもお気軽にご相談ください。

お電話またはホームページ右上お問い合わせ欄よりご連絡ください。
お電話の際は、「ホームページを見た」とお伝えください。