【会社売却Q＆A解説】会社売却よりも解散・清算が楽？

Ｑ．会社売却よりも会社を解散・清算してしまったほうが楽？

Answer

会社の解散よりも、会社売却をおすすめします。

会社の解散は、通常想像されるよりも楽な手続きではありません。
会社を解散するためには会社清算の手続きを必ず行わなければならず、「清算人」を選任して登記する必要があります。「清算人」は弁護士に依頼することが一般的です。

「清算人」の選任後、清算手続きが開始されます。この清算手続きは短くとも3か月程度、長ければ2年～3年程度を要します。
清算人登記後の清算手続きの内容を簡単に記載します。

①会社財産目録と貸借対照表の作成
②①について株主総会による承認
③知れたる債権者への通知と債権申出の公告
④各種契約解除・債権取立・債務弁済・財産換価
⑤清算事務年度毎に定時株主総会の開催
⑥残余財産の分配
⑦決算報告作成
⑧⑦について株主総会による承認
⑨清算結了登記

概ね上記の流れにより会社清算を行います。おそらく、通常想像されているよりは時間と労力を要する作業であることがお分かりいただけると思います。

また、会社解散の最大の難点は、従業員が職を失うということです。
会社売却の場合には従業員はすべてそのままの地位が保障されますので、会社売却が可能であるならばまずは会社売却を検討されることをおすすめします。

会社解散と比較したときの会社売却の唯一のデメリットは、会社売却後も売主の責任を問われる場合があるという点ですが、これについては弁護士による最終契約書のリーガルチェックにより対応可能です。

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