【会社売却Q&A解説】会社売却で従業員はどうなる?

Q.会社売却で従業員はどうなる?

Answer

会社を売却しても、従業員の地位の変動は一切ありません。

会社の従業員は、会社との間で雇用契約を締結しています。
会社の代表者・オーナーと従業員との間に雇用契約があるわけではなく、あくまで会社との間の雇用契約です。

他方、会社売却とは、会社の実質的な所有者であるオーナー(株主)が、第三者に株を売却するというものです。
会社売却により会社の代表者やオーナーは変更となりますが、従業員は会社との間で雇用契約をしているものであり、その雇用契約の内容には一切の影響はありません。

ただし、雇用契約には影響はなくとも、代表者やオーナーの変更により、会社方針が大きく変わる可能性はあります。
例えば、テスラ社のイーロン・マスクはTwitter社を買収した後、Twitter社の従業員に対しリモートワーク(在宅ワーク)を実質的に許さない指示を出しました。
これは、オーナーの変更によって従業員の働き方が大きく変わってしまうということの一例として挙げることができます。

このような事態を防ぐためには、買主候補との交渉をする中で、買主は会社買収後にどのような方向性を考えているのか、従業員の取り扱いについてどのように予定しているのか、数年先のみならず将来にわたりいかなる会社の未来像を描いているのかなどを確認していくことが重要です。

場合によっては、従業員の取り扱いについて書面で明記して買主と合意しておくという方法もありますし、売却前に雇用契約や就業規則を再整備しておくという方法もあります。
これらの方法は、弁護士や社労士の知識が無ければなかなか対応できない領域です。

従業員に会社売却を話すタイミングについての解説はこちら

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